皆さん、こんにちは。
大阪府堺市を拠点に、店舗からオフィス、ビルなどの電気設備工事、空調設備、消防点検・保守・工事を行う松電工舎です。
消防訓練を計画する際、「必ず消防署の職員に立ち会ってもらわないといけないのか」「自分たちだけで実施しても法的に問題ないのか」そのように不安に思うことはありませんか?実は、多くの防火管理者や建物オーナー様が、この「立ち会いの必要性」について疑問を抱えています。
結論から言うと、消防署の立ち会いは必須ではありませんが、事前の「届出」は法律で義務付けられています。
そこで今回は、消防設備点検のプロが、立会いの要否や法律に基づく実施回数、そして自分たちだけでスムーズに訓練を行うための手順について分かりやすく解説します。義務を確実に果たしつつ、訓練にかかる手間や負担を少しでも減らしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
■消防訓練に消防署立会いは必須?

消防訓練を実施する際、必ずしも消防職員に来てもらう必要はありません。法律上は、建物の関係者だけで行う「自主訓練」でも、実施の義務を果たしたことになります。まずは、自分たちだけで行う場合と、消防署に協力を求める場合の違いを正しく理解しましょう。
・自主訓練と立会い訓練の違い
一般的に多くの事業所で行われているのは、防火管理者や従業員が中心となって進める「自主訓練」です。これは自分たちで避難経路の確認や消火手順のチェックを行う形式です。一方、「立会い訓練」は管轄の消防署から職員を派遣してもらい、プロの視点で指導や講評を受ける形式を指します。
どちらの形式であっても、事前に作成した計画に基づき実施し、結果を報告すれば消防法上の義務は満たされます。日常的な確認は自主訓練で済ませ、大規模な改修後などの節目で立会いを依頼するなど、状況に合わせて使い分けるのが一般的です。
・消防署に協力を依頼するケース
初めて防火管理者に選任されたばかりで手順が不安な場合や、より実践的な内容にしたい場合は、消防署への協力依頼をおすすめします。例えば、実際に電話を使って指令センターへつなぐ「119番通報訓練」や、訓練用の水消火器を借りて操作を学ぶケースです。
プロが間近で見守ることで適度な緊張感が生まれ、正しい防災知識が身につきます。ただし、消防署側も火災や救急対応などで多忙なため、希望する日時に来てもらえるとは限りません。立会いを希望する際は、早めに管轄の消防署の電話番号へ連絡し、日程調整を行う必要があります。
■実施回数の義務と法的根拠

消防訓練を「いつ」「何回」やるべきかは、建物の用途や規模によって厳格に定められています。すべての建物が同じルールではありません。まずは自分の管理する施設がどの区分に当てはまるのか、法的な基準を正しく把握しましょう。
・年2回必要な特定防火対象物
不特定多数の人が出入りするデパート、ホテル、飲食店、病院などは「特定防火対象物」と呼ばれます。こうした施設では、火災時のリスクが高いため、消火訓練と避難訓練をそれぞれ年2回以上実施する必要があります。多くの来客を安全に誘導するため、従業員による初期消火や通報の手順を体に覚え込ませることが目的です。
・年1回で済む非特定防火対象物
一方で、利用者が決まっている事務所、工場、倉庫、共同住宅(マンション)などは「非特定防火対象物」に分類されます。こちらは特定防火対象物に比べて条件が緩和されており、訓練の頻度は全体で年1回以上とされています。しかし、回数が少ないからこそ、形式的な実施で終わらせず、実際の火災を想定した中身の濃い訓練が求められます。
・根拠となる消防法第8条
これらの回数は「消防法第8条」やそれに基づく施行規則で定められた明確なルールです。防火管理者は作成した「消防計画」に訓練の時期や回数を明記し、それ通りに実行する責務があります。義務を怠ると違反となり、万が一の事故の際に管理責任を問われることになります。法律を守ることは、建物と人を守ることに直結しています。
■スムーズな消防訓練のやり方

訓練を円滑に進めるための鍵は、事前の準備にあります。いきなり本番を迎えるのではなく、誰が何をするかを明確にし、便利な道具を使うことで、参加者が迷わずに動ける実のある時間になります。
・役割分担
訓練当日に混乱しないよう、まずは役割分担を決めましょう。「誰が119番通報をするか」「誰が初期消火を担当するか」「誰が避難誘導を行うか」を事前に割り振ります。次に、火災発生から避難完了までの流れを書き出した「シナリオ(進行台本)」を用意します。
「3階の給湯室から出火、逃げ遅れなし」といった具体的な状況や出火場所を想定し、その時どう動くかを時系列で整理しておくと、初めて参加する従業員でも迷わず行動できます。単に逃げるだけでなく、避難経路に障害物がないか確認しながら歩くことも重要なポイントです。
・水消火器など資機材の活用
口頭での説明だけでなく、実際に体を動かす体験を取り入れると記憶に定着しやすくなります。例えば、訓練用の「水消火器」を使えば、周囲を汚さずに消火器の操作レバーを握る感覚や、安全ピンを抜く手順を安全に練習できます。
これらは管轄の消防署で貸出している場合や、弊社のような消防設備会社が点検に合わせて用意できる場合があります。また、非常ベルの音を実際に鳴らしたり、メガホンを使って誘導の声を出す練習をしたりすることで、本番の騒音の中でも落ち着いて対応できる度胸がつきます。
■必須となる届出の提出期限

消防訓練は実施するだけでなく、管轄の消防署へ事前に知らせる手続きが必要です。この「自衛消防訓練通知書」の提出を忘れると、せっかく訓練を行っても公的な実績として認められない可能性があります。期限や提出方法をしっかり確認しておきましょう。
・実施の何日前までに提出?
法律上は「あらかじめ」提出することとされており、全国一律で「○日前まで」という厳格な日数は決まっていません。しかし、消防署側が内容を確認する時間を考慮し、実施の1週間前から3日前までには提出するのが一般的です。用紙は消防署の窓口だけでなく、ウェブサイトからダウンロードできる場合がほとんどです。最近では、わざわざ窓口に行かなくても済む「電子申請」やFAX、郵送での受付に対応している地域も増えています。直前になって慌てないよう、計画が決まったら早めに書類を作成し、送信や郵送を済ませておくことが大切です。
・消防点検と同時実施のメリット
消防訓練は、半年に1回の「機器点検」や1年に1回の「総合点検」のタイミングに合わせて行うのが最も効率的です。私たちのような点検業者が訪問している際であれば、普段は触る機会のない「屋内消火栓」からの放水や、非常ベルを実際に鳴らすなど、消防用設備を使った実践的な訓練が安全に行えます。また、プロがその場にいることで、消火器の正しい使い方や避難器具の操作方法について直接アドバイスを受けられるのも大きなメリット(利点)です。日程調整の手間も一度で済むため、多くの管理組合様や事業所様が点検との同時実施を選ばれています。
■まとめ

消防訓練において、消防署員の立会いは必須条件ではありませんが、事前の「届出」と建物用途に応じた「実施回数」の遵守は法律上の絶対義務です。自分たちだけで行う自主訓練であっても、事前の計画と明確なシナリオがあれば、法的な要件を満たしつつ十分な効果が得られます。
もし、「自分たちだけでは手順が不安」「準備や手続きが面倒」と感じる場合は、消防設備点検のタイミングに合わせて私たち専門業者にご相談いただくのが一番の近道です。点検とセットで行えば、実際の設備を使った実践的な訓練が可能になり、担当者様の負担も大きく軽減されます。形式的な実施で終わらせず、万が一の火災から命を守るための実効性のある訓練を継続していきましょう。
■消防訓練のサポートも松電工舎にお任せください!

松電工舎は、大阪府堺市を拠点に、店舗・オフィス・ビルなどの電気・空調・消防設備工事全般を承っております。「消防訓練のやり方がわからない」「シナリオ作成や届出が面倒」といったお悩みも、地域密着の私たちにお任せください。
当社では、義務付けられている消防設備点検と同時に、訓練の実施サポートを行っています。水消火器の貸出や、点検スタッフによる設備取扱いのレクチャーなど、プロが立ち会うことでより実践的かつ効率的な訓練が可能になります。
また、電気設備工事・空調設備工事・消防点検・保守・工事を一括で対応できる点も当社の強みです。点検で不具合が見つかった際も、改修から報告までワンストップで対応するため、複数の業者を手配する手間やコストを削減できます。
訓練計画の作成から点検、事後対応まで、防災のプロが親身にサポートいたします。建物管理に関する疑問やご不安があれば、まずはお気軽にお問い合わせください。
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